レーシック(LASIK)は、角膜にレーザーを照射して形状を変え、近視・遠視・乱視を矯正する視力回復手術です。手術自体は両目で15〜20分程度と短時間で、日帰りで受けられるのが特徴です。
日本では2000年に厚生省がエキシマレーザーを承認して以降、多くの方がレーシックを受けてきました。メガネやコンタクトレンズから解放されたいと考える方にとって魅力的な選択肢ですが、手術である以上、メリットだけでなくデメリットやリスクも理解しておく必要があります。
この記事では、レーシックのメリットとデメリットの両面から、手術を検討するうえで知っておきたいリアルな情報をお伝えします。

レーシックのメリット5つ
まずはレーシック手術のメリットから見ていきましょう。
1. メガネ・コンタクトレンズから解放される
レーシックの最大のメリットは、裸眼で日常生活が送れるようになることです。毎日のコンタクトレンズの装着・取り外しの手間、メガネの煩わしさ、雨の日の水滴や曇りなどのストレスから解放されます。スポーツを楽しむ方にとっても、視力を気にせずプレーに集中できるのは大きなメリットです。
2. 手術時間が短い
レーシック手術は両目合わせて15〜20分程度と短時間で終わります。実際のレーザー照射時間は片目あたり数十秒〜数分です。日帰りで受けられるため、入院の必要がなく、時間的な負担が少ないのも魅力です。
3. 視力回復が早い
手術翌日から視力の回復を実感できる方が多いのもレーシックの特徴です。個人差はありますが、多くの場合、翌日〜数日で日常生活に支障のないレベルまで視力が回復します。仕事への復帰も早い方では翌日〜3日程度と言われています。
4. 長期的に見るとコストパフォーマンスが良い
コンタクトレンズの年間費用は、使い捨てタイプで約3万〜5万円、これにケア用品や定期検診の費用を加えると、10年で30万〜60万円以上かかることもあります。レーシック手術の費用が両目で20万〜40万円程度だとすると、5〜10年でコンタクトレンズ代の元が取れる計算になります。
5. ICLに比べて費用が抑えられる
もう一つの視力矯正手術であるICL(眼内コンタクトレンズ)の費用が両目で50万〜80万円程度であるのに対し、レーシックは15万〜50万円程度と比較的手頃です。費用面でのハードルが低いのもメリットの一つです。
レーシックのデメリット・リスク
次に、レーシックのデメリットやリスクについて正直にお伝えします。手術を検討する方は、ここをしっかり理解しておいてください。
1. 角膜を削るため元に戻せない
レーシックは角膜をレーザーで削る手術であり、一度削った角膜は元に戻すことができません(不可逆的な手術)。これがICLとの大きな違いです。万が一、手術結果に満足できなかった場合でも、角膜の状態を元通りにすることはできないという点は十分に理解しておきましょう。
2. ドライアイのリスク
レーシック手術では、角膜にフラップを作る際に角膜の神経が一部切断されます。これにより涙の分泌量が一時的に減少し、術後にドライアイの症状が出ることがあります。多くの場合は数ヶ月で改善しますが、まれに長期間続くケースもあります。
3. ハロー・グレア現象
術後に「ハロー」(光の周りに輪がかかって見える)や「グレア」(光がまぶしく広がって見える)が生じることがあります。特に夜間の運転時に気になる方が多く、瞳孔が大きい方ほどこの症状が出やすいとされています。多くは時間とともに軽減しますが、完全にはなくならないケースもあります。
4. 近視の戻り(リグレッション)
手術後、数ヶ月〜数年経過してから近視が戻ってくる「リグレッション」が起こることがあります。特に強度近視の方や、近くでの作業が多い方に発生しやすい傾向があります。再手術で対応できるケースもありますが、角膜の厚みに余裕がない場合は再手術ができないこともあります。
5. 老眼への影響
レーシックで近視を矯正すると、遠くがよく見えるようになる反面、40代以降に老眼が始まったときに「近くが見づらい」と感じやすくなります。近視のまま過ごしていれば近くは見えるため、レーシック後に老眼を強く感じるようになったという声もあります。

レーシックが向いている人・向いていない人
メリットとデメリットを踏まえて、レーシックが向いている人と向いていない人の傾向を整理します。
レーシックが向いている方
- メガネやコンタクトレンズの煩わしさを解消したい方
- スポーツやアウトドアを裸眼で楽しみたい方
- コンタクトレンズのアレルギーやドライアイに悩んでいる方
- 長期的なランニングコストを抑えたい方
- 軽度〜中等度の近視で、角膜に十分な厚みがある方
レーシックに向いていない可能性がある方
- 強度近視(-10D以上)の方:角膜を大きく削る必要があり、リスクが高まる
- 角膜が薄い方:削れる厚みが不足している場合がある
- 円錐角膜がある方:術後に角膜が変形するリスクがある
- 18歳未満の方:視力が安定していない
- 妊娠中・授乳中の方:ホルモンバランスの影響で視力が変動しやすい
- 目の病気(緑内障・白内障など)がある方
後悔しないために手術前に確認しておくこと
レーシックで後悔しないためには、事前の情報収集と準備が大切です。
複数のクリニックでカウンセリングを受ける
1つのクリニックだけで判断せず、2〜3箇所のクリニックで適応検査とカウンセリングを受けてみてください。医師の説明の丁寧さやクリニックの雰囲気を比較することで、自分に合った場所が見つかりやすくなります。
リスクについて質問する
カウンセリングでは、メリットだけでなくリスクや合併症について具体的に質問してみてください。「どれくらいの確率でドライアイが起こるか」「ハロー・グレアはどの程度続くか」「再手術が必要になったらどうなるか」など、気になることは遠慮なく聞いておきましょう。
術後の生活への影響を把握する
手術後はしばらくの間、激しい運動や水泳、目をこする行為などが制限されます。仕事への復帰タイミングや日常生活への影響について、事前にスケジュールを確認しておくと安心です。
よくある質問(Q&A)
Q. レーシック手術は痛いですか?
手術中は点眼麻酔をするため、痛みをほとんど感じない方が多いです。術後数時間〜半日程度は目がゴロゴロしたりしみたりする感覚がありますが、翌日にはかなり落ち着くのが一般的です。
Q. レーシック後にコンタクトレンズは使えますか?
レーシック後でもコンタクトレンズの使用は可能です。ただし、角膜の形状が変わっているため、通常のレンズではフィットしないことがあります。眼科医に相談して、適切なレンズを処方してもらう必要があります。
Q. レーシック後に白内障手術は受けられますか?
レーシック後でも白内障手術は受けられます。ただし、角膜の形状が変わっているため、眼内レンズの度数計算に工夫が必要です。レーシックを受けたことを白内障手術の際に必ず申告してください。
Q. レーシック手術を受けた人の満足度はどのくらいですか?
海外の複数の調査では、レーシック手術を受けた方の90%以上が手術結果に満足しているという報告があります。ただし、個人差があり、全員が完璧な結果を得られるわけではないことも理解しておく必要があります。
Q. レーシック後に視力が落ちたらどうなりますか?
術後の近視の戻り(リグレッション)が起きた場合、角膜の厚みに余裕があれば再手術が可能です。保証期間内であれば追加費用なしで再手術に対応してくれるクリニックもあります。角膜の厚みが足りない場合は、メガネやコンタクトレンズでの矯正、またはICL手術を検討することになります。
Q. レーシックを受けると将来の白内障手術に影響しますか?
レーシックを受けても将来、白内障手術を受けることは可能です。ただし、角膜の形状が変わっているため、眼内レンズの度数計算に通常とは異なる方法を使う必要があります。白内障手術を受ける際には、レーシックの手術歴を必ず眼科医に伝えてください。術前の検査データが残っていると精度の高い計算ができるため、レーシック手術時のデータは大切に保管しておきましょう。

レーシックのメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方は、アイクリニック東京のリスク解説ページや、Your Doctorのレーシック解説が参考になります。また、新宿近視クリニックの後悔しないための情報もぜひチェックしてみてください。

