「大人になってからでも近視って治せるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。
正確に言えば、近視を「治す」というよりも「矯正する」が正しい表現です。ただし、レーシックやICLなどの手術を受ければ、裸眼で快適に生活できる状態を手に入れることは可能です。
この記事では、大人の近視を矯正するための選択肢をすべて紹介し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく比較していきます。自分に合った方法を見つける参考にしてください。

大人の近視を「治す」ことは可能か
近視の根本治療は現時点で存在しない
伸びてしまった眼軸を元に戻す方法は、現在の医学にはまだ存在しません。しかし、レーシックやICLで光の屈折を矯正すれば、裸眼で見える状態にすることは可能です。実質的に「治った」のと同じ生活を送ることができます。
大切なのは、「完全に治す」ことにこだわるのではなく、自分に最適な矯正方法を選んで快適な視生活を手に入れることです。
大人が選べる矯正方法
レーシック
角膜をレーザーで削って屈折を矯正する手術です。手術自体は片目5分程度で終わり、多くの方が翌日から視力の改善を実感します。費用は両眼で20〜35万円程度です。
ただし、角膜が薄い方や強度近視の方は手術を受けられないことがあります。また、角膜を削る手術のため元に戻すことができない(不可逆的)のがデメリットです。ドライアイやハローグレアなどの副作用が出る場合もあります。
ICL(眼内コンタクトレンズ)
目の中にレンズを挿入する手術です。角膜を削らないため、万が一合わなければレンズを取り出して元に戻すことが可能です。強度近視にも対応可能で、見え方のクリアさに定評があります。
費用は両眼で50〜70万円とレーシックより高額ですが、角膜を温存できる安心感と、質の高い見え方が大きな魅力です。

オルソケラトロジー
夜寝る時にハードコンタクトレンズを装着して角膜を矯正する方法です。手術不要で、やめれば元に戻るため安心感があります。軽度〜中度の近視であれば選択肢に入ります。月額5,000〜15,000円程度のランニングコストがかかります。
毎晩レンズを装着する手間はありますが、日中は裸眼で過ごせるのがメリットです。手術に抵抗がある方にとって、有力な選択肢と言えます。
メガネ・コンタクト
言わずもがなの定番の矯正方法です。手術に抵抗がある方、リスクを取りたくない方にはこれが最適です。日本眼科学会でも、まずは保存的治療(メガネ・コンタクト)が基本とされています。
最近ではメガネのデザインも多様化しており、ファッションアイテムとして楽しむ方も増えています。コンタクトレンズも装着感やうるおいが改善されたものが多く登場しています。
レーシック:費用20〜35万円/不可逆的/軽〜中度近視向き
ICL:費用50〜70万円/可逆的/強度近視にも対応
オルソケラトロジー:月5,000〜15,000円/可逆的/軽〜中度近視向き
メガネ・コンタクト:費用は様々/リスク最小/全ての近視に対応
手術を検討する時のチェックポイント
年齢制限
レーシックもICLも、18歳以上で近視の度数が安定していることが条件です。20代前半はまだ近視が進行する可能性があるため、25歳以降に手術を受けるのがより安心です。最低でも1〜2年間、度数の変化がないことが望ましいとされています。
適応検査を受ける
手術を受けられるかどうかは、事前の適応検査で判断されます。角膜の厚さ、眼圧、瞳孔のサイズ、涙液量、前房深度など、さまざまな項目を検査します。希望しても適応外と判断されるケースは一定数あるため、まずは検査を受けてみることが第一歩です。
クリニック選びは慎重に
手術実績が豊富で、アフターケアが充実しているクリニックを選びましょう。最低2〜3院でカウンセリングを受けて比較するのがおすすめです。日本眼科医会認定の眼科専門医がいるクリニックであれば安心です。

手術以外でできること
これ以上近視を進行させない
大人でも近視が進行するケースはあります。近業時間の管理、屋外活動の確保、定期的な目の休憩を心がけて、これ以上の進行を防ぎましょう。20-20-20ルール(20分ごとに20フィート先を20秒見る)は、手軽にできる効果的な方法です。
自分に合ったメガネ・コンタクトを見つける
度数が合っていないメガネやコンタクトを使い続けると、目に余計な負担がかかります。1〜2年ごとに度数を見直して、常に適切な矯正状態を保ちましょう。眼精疲労や頭痛が続く場合は、度数が合っていない可能性があります。
目の健康を維持する生活習慣
十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動は、目の健康維持にも欠かせません。特にルテインやDHAを含む食品を意識的に摂ることで、目の組織をサポートすることができます。
「視力回復」を謳うトレーニングや器具の中には、科学的根拠が不十分なものもあります。高額な費用がかかるものには特に注意が必要です。視力矯正については、必ず眼科医に相談してください。
よくある質問(Q&A)
Q. レーシックを受けた後、また近視が戻ることはありますか?
まれに、術後数年で近視が少し戻る「リグレッション」が起こることがあります。特に元々の近視が強かった場合に起こりやすいとされています。再手術が可能なケースもあるため、担当医に相談しましょう。
Q. ICLの手術は怖くないですか?
点眼麻酔を行うため、手術中の痛みはほとんどありません。「怖い」と感じる方は多いですが、実際に受けた方の多くが「思ったより簡単だった」と感想を述べています。不安がある場合は、カウンセリングで率直に相談してみましょう。
Q. 手術費用は医療費控除の対象になりますか?
はい、レーシックもICLも医療費控除の対象です。確定申告をすることで、支払った医療費の一部が還付されます。領収書は必ず保管しておきましょう。
Q. 老眼が始まったら手術の効果はなくなりますか?
レーシックやICLは近視を矯正するものであり、老眼を防ぐ効果はありません。老眼が始まった場合は、近くを見る時に老眼鏡が必要になることがあります。ただし、遠くの見え方は手術の効果が維持されます。
Q. コンタクトレンズと手術、どちらが目に優しいですか?
一概には言えません。コンタクトは長期間の装用で角膜に負担がかかる可能性があり、手術には手術特有のリスクがあります。自分の生活スタイルやリスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。

まとめ:選択肢を知って自分に合った方法を選ぼう
大人の近視を完全に「治す」ことは現時点では難しいですが、レーシックやICLで裸眼生活を手に入れることは十分に可能です。手術に抵抗がある場合でも、メガネやコンタクト、オルソケラトロジーなど多くの選択肢があります。
大事なのは、自分のライフスタイルと予算に合った方法を選ぶことです。e-ヘルスネットの情報も参考にしながら、まずは眼科で相談してみてください。

