「カラコンを使ってみたいけど目に悪くないの?」「ネットで買っても大丈夫?」「つけたまま寝てしまったけど大丈夫かな…」
カラーコンタクトレンズ(カラコン)は、おしゃれの幅を広げてくれるアイテムとして多くの方に利用されています。しかし、カラコンは「高度管理医療機器」に分類される製品であり、使い方を間違えると重大な目のトラブルにつながる可能性があります。
この記事では、カラコンを安全に使うための正しい知識から、トラブルの予防法、眼科受診の重要性まで詳しく解説します。カラコン初心者の方はもちろん、すでに使っている方にも確認していただきたい内容です。

カラコンで起こりうるトラブルとその原因
カラコンによる目のトラブルは、正しい使い方を知らないまま使用することで起きるケースがほとんどです。まずはどのようなトラブルがあるのかを把握しておきましょう。
角膜上皮障害
角膜の表面に傷がつく症状で、カラコントラブルの中で最も多いのがこの角膜上皮障害です。レンズの汚れ、装用時間の超過、サイズが合っていないレンズの使用などが主な原因です。
症状としては目の痛み、充血、涙が出る、異物感といったものが現れます。軽度であれば数日で回復しますが、放置すると角膜潰瘍に進行するリスクがあります。
角膜内皮障害
角膜の内側にある内皮細胞がダメージを受ける症状です。内皮細胞は一度壊れると再生しないという特徴があるため、長期的に見て非常に深刻なトラブルです。酸素透過率が低いレンズの長時間使用が主な原因とされています。
巨大乳頭結膜炎
まぶたの裏側にブツブツした乳頭ができるアレルギー性の炎症です。レンズの汚れやたんぱく質の付着が原因で、かゆみ、異物感、レンズのズレなどの症状が出ます。
アカントアメーバ角膜炎
水道水でレンズを洗浄したり、レンズケースが不衛生な場合に、アカントアメーバという微生物が角膜に感染して起こる炎症です。治療が非常に困難で、重症化すると角膜移植が必要になるケースもある深刻なトラブルです。
| トラブル | 主な原因 | 症状 | 深刻度 |
|---|---|---|---|
| 角膜上皮障害 | 汚れ、装用時間超過 | 痛み、充血、涙 | 軽度〜中度 |
| 角膜内皮障害 | 酸素不足(長時間装用) | 視力低下、角膜の濁り | 重度(非可逆) |
| 巨大乳頭結膜炎 | レンズ汚れ、アレルギー | かゆみ、異物感 | 中度 |
| アカントアメーバ角膜炎 | 水道水での洗浄、不衛生 | 強い痛み、視力低下 | 重度(角膜移植の可能性) |
カラコンの使用中に強い痛み、急激な視力の変化、目やにが大量に出るといった症状が現れた場合は、すぐにレンズを外して眼科を受診してください。放置すると取り返しのつかないことになる可能性があります。
カラコンを安全に使うための7つの基本ルール
カラコンのトラブルは、正しい使い方を守ることで大部分が防げます。以下の7つのルールを必ず守りましょう。
ルール1:必ず眼科で処方を受ける
度あり・度なしに関わらず、カラコンを初めて使う前には必ず眼科で検査を受けてください。目のカーブ(ベースカーブ)や涙の量、角膜の状態は人それぞれ異なるため、自分の目に合ったレンズを選ぶには眼科医の処方が欠かせません。
合っていないカーブのレンズは、角膜に傷をつけたり、レンズがずれて目を傷つける原因になります。
ルール2:装用時間を守る
カラコンの1日の装用時間は一般的に8〜10時間が目安です。それ以上の装用は角膜への酸素供給が不足し、さまざまなトラブルの原因になります。特にカラコンは通常のコンタクトレンズよりも酸素透過率が低い製品が多いため、装用時間には特に注意が必要です。
ルール3:使用期限と交換期限を守る
ワンデータイプは1日使い切り、2ウィークタイプは2週間、マンスリータイプは1ヶ月で交換します。「まだ使えそうだから」と期限を超えて使い続けるのは絶対にやめましょう。使用期限を過ぎたレンズは劣化が進み、汚れや細菌が付着しやすくなっています。
ルール4:正しいケア方法を守る
2ウィーク以上のタイプは毎日のケアが必須です。ケアの基本は以下の通りです。
- 専用の洗浄液でこすり洗い:片面につき20〜30回、指の腹で丁寧に
- すすぎも専用液で:水道水は絶対に使用しない
- 保存液は毎回交換:継ぎ足し使用は厳禁
- レンズケースも定期的に交換:1〜3ヶ月ごとが目安

ルール5:つけたまま寝ない
カラコンをつけたまま眠ることは、目のトラブルの中でも最もリスクが高い行為の一つです。睡眠中はまぶたが閉じた状態になるため、レンズによる角膜への酸素供給がさらに制限されます。うっかり寝てしまいがちな方は、帰宅したらすぐにレンズを外す習慣をつけましょう。
ルール6:他の人のレンズは絶対に使わない
友人と貸し借りをしたり、試着用のレンズを共有したりすることは感染症のリスクが非常に高いです。カラコンは個人の目に合わせて処方されるものであり、他人のレンズは自分の目に合わない可能性があります。
ルール7:定期的に眼科で検査を受ける
カラコンを日常的に使用している場合は、3ヶ月に1回程度の定期検査が推奨されています。自覚症状がなくても角膜に傷がついていたり、内皮細胞が減少していたりすることがあるため、プロの目でチェックしてもらうことが大切です。
7つのルールの中で最も大切なのは「眼科の受診」と「装用時間を守ること」です。この2つを徹底するだけで、カラコンによるトラブルの大部分を防ぐことができます。
安全なカラコンの選び方
カラコンの品質は製品によって大きく異なります。目の安全を守るために、選び方のポイントを押さえておきましょう。
承認番号の確認
日本で販売されているカラコンは、厚生労働省の承認を受けた製品でなければなりません。製品パッケージに「高度管理医療機器」「承認番号」が記載されているかを必ず確認しましょう。承認番号のない製品は、安全性が保証されていません。
酸素透過率(Dk/L値)をチェック
酸素透過率は、レンズがどれだけ酸素を通すかを示す指標です。数値が高いほど角膜に酸素が届きやすく、目への負担が軽減されます。カラコンは着色部分があるため、通常のコンタクトレンズよりも酸素透過率が低い傾向にあります。できるだけ数値の高い製品を選びましょう。
着色方法の安全性
カラコンの色素が直接目に触れない「サンドイッチ構造」のレンズがおすすめです。色素がレンズの表面に露出しているタイプは、色素が角膜に直接触れて刺激になる可能性があります。大手メーカーの製品はサンドイッチ構造を採用していることが多いです。
購入場所の選び方
| 購入場所 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 眼科併設のショップ | 処方とフィッティングが同時にできる | デザインの種類が限られることがある |
| 正規のネット通販 | 種類が豊富、価格も手頃 | 処方箋データが必要、フィッティング不可 |
| ドラッグストア | すぐに購入できる手軽さ | 専門的なアドバイスが受けにくい |
カラコンの安全性に関する詳しい情報は、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)で確認できます。また、コンタクトレンズの正しい使い方については日本眼科医会の情報も参考になります。

カラコンの正しいつけ方・外し方
カラコンのトラブルは、装着・取り外しの際の手順が不適切なことでも起こります。正しい手順を改めて確認しておきましょう。
つけ方の手順
- 石けんで手をしっかり洗い、清潔なタオルで拭く
- レンズを利き手の人差し指の腹にのせ、裏表を確認する(正しい向きはお椀型)
- もう片方の手の指で上まぶたを引き上げ、下まぶたを引き下げる
- 鏡を見ながら、レンズを黒目の上にそっとのせる
- ゆっくりまばたきをしてレンズを落ち着かせる
外し方の手順
- 手を洗って清潔な状態にする
- 鏡を見ながら、目を大きく開く
- 利き手の人差し指と親指で、レンズの下端をつまむようにスライドさせる
- レンズが白目にずれたら、優しくつまんで取り出す
爪が長い場合は角膜を傷つけるリスクがありますので、レンズの取り扱い時は爪を短く整えておくか、指の腹を使って慎重に操作してください。
よくある質問
Q. カラコンは何歳から使える?
A. 法律上の年齢制限はありませんが、眼科医の診察を受けた上で、本人がケアをきちんとできる年齢であることが前提です。中学生以下の場合は保護者の判断と眼科医への相談が必要です。
Q. 度なしのカラコンでも眼科に行くべき?
A. はい。度なしであっても、ベースカーブや涙の量、角膜の健康状態を確認するために眼科の受診は必須です。合わないレンズは度の有無に関係なくトラブルの原因になります。
Q. カラコンをつけたままメイクしても大丈夫?
A. メイクはカラコンを装着した後に行い、外す前にメイクを落とすのが正しい順番です。化粧品がレンズに付着すると汚れの原因になりますので、アイメイクは特に注意してください。マスカラやアイラインがレンズに触れないよう気をつけましょう。
Q. カラコンの上にメガネをかけてもいい?
A. 度なしカラコンの上に度付きメガネを併用することは問題ありません。ただし、度付きカラコンと度付きメガネの併用は過矯正になる可能性があるため、眼科医に相談してください。
Q. 使い捨てカラコンを洗って再使用しても大丈夫?
A. ワンデータイプのカラコンを洗って再使用するのは絶対に避けてください。ワンデーレンズは1日で使い切る前提で設計されており、レンズの耐久性やケア液への耐性が考慮されていません。感染症のリスクが極めて高い行為です。
まとめ:カラコンは「正しく使えば安全に楽しめるアイテム」
カラコンの安全な使い方のポイントをまとめます。
- カラコンは高度管理医療機器であり、使い方を間違えると重大なトラブルにつながる
- 初めて使う前には必ず眼科で検査を受け、自分の目に合ったレンズを選ぶ
- 装用時間は1日8〜10時間が目安、つけたまま寝るのは厳禁
- ケアは専用液で毎日行い、水道水は絶対に使わない
- 承認番号がある製品を選び、信頼できるルートで購入する
- 定期的な眼科検査(3ヶ月に1回程度)で目の状態をチェックする
カラコンは正しく使えば安全におしゃれを楽しめるアイテムです。ルールを守って、目の健康とおしゃれを両立させましょう。少しでも目に異変を感じたら、迷わず眼科を受診してください。
コンタクトレンズの安全性に関する相談は、アキュビュー公式サイトのカラコン安全情報でも確認できます。

