メガネを新しく作るとき、通販で購入するとき、あるいは今のメガネの度数が合っているか気になったとき、「自分のメガネの度数はいくつなんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか。この記事では、メガネの度数を確認する方法、処方箋(処方データ)に書かれた数値の読み方、度数と視力の違いまで、わかりやすく解説します。

メガネの度数と視力の違い
まず押さえておきたいのが、「度数」と「視力」は別のものという点です。
視力は、裸眼でどれくらい見えているかを表す数値です。視力検査で「1.0」「0.3」などと測定されるものです。
度数は、その視力を矯正するためにレンズに必要な光学的な強さを表す数値です。「-2.00」「+1.50」などの数値で表されます。
同じ視力0.3の人でも、必要な度数は目の状態(近視・遠視・乱視の程度)によって異なります。そのため、視力だけではメガネは作れず、度数の測定が必要になります。
メガネの度数を確認する方法
自分のメガネの度数を確認する方法はいくつかあります。
方法1:眼科で処方箋をもらう
もっとも正確な方法は、眼科を受診して処方箋をもらうことです。眼科では専用の機器を使って度数を正確に測定し、処方箋(メガネ処方)を発行してもらえます。処方箋には度数だけでなく、瞳孔間距離(PD)や乱視の軸度(AXIS)など、メガネ作製に必要な情報がすべて記載されています。
眼科での度数測定は、目の病気のチェックも同時に行えるという大きなメリットがあります。特に急に見えにくくなった場合や、頭痛・眼精疲労がある場合は、度数の問題ではなく目の病気が原因の可能性もあるため、眼科の受診をおすすめします。
方法2:メガネ店で測定してもらう
JINS、Zoff、眼鏡市場などのメガネ店でも度数測定は可能です。メガネ店に今使っているメガネを持っていくと、「レンズメーター」という機器でレンズの度数を読み取ってくれます。新しいメガネを作る場合は、その場で度数測定を行い、最適な度数を提案してもらえます。
ただし、メガネ店での測定はあくまで「メガネ作製のための測定」であり、目の病気を診断する検査ではありません。定期的に眼科を受診して、目の健康もチェックすることが大切です。
方法3:前回の処方箋やメガネのケースを確認する
眼科やメガネ店で発行された処方箋が手元にあれば、そこに度数が記載されています。また、メガネを購入したときの明細書やケースに度数情報が記入されている場合もあります。メガネ店によっては、購入履歴をデータベースで管理しているため、購入店に問い合わせれば度数を教えてもらえることもあります。

処方箋の読み方:各項目の意味
メガネの処方箋にはいくつかの項目が記載されています。それぞれの意味を解説します。
SPH(球面度数)
SPH(Sphere)は近視や遠視の度数を表します。数値の前に「-(マイナス)」がついていれば近視、「+(プラス)」がついていれば遠視・老眼を示します。数値は0.25刻みで表され、数値が大きいほど度数が強い(矯正が必要な程度が大きい)ことを意味します。
例:-2.00は軽度の近視、-6.00は強度の近視です。
CYL(円柱度数)
CYL(Cylinder)は乱視の度数を表します。こちらもマイナスまたはプラスで表記され、0.25刻みです。乱視がない場合は空欄になっています。乱視がある場合は、CYLの数値とともにAXIS(軸度)が必ず記載されます。
AXIS(円柱軸)
AXIS は乱視の方向(角度)を表す数値で、1度から180度の範囲で記載されます。乱視用のレンズはこの角度に合わせてセットする必要があるため、メガネ作製時には欠かせない情報です。CYLが記載されている場合は、AXISも必ず確認してください。
PD(瞳孔間距離)
PD(Pupillary Distance)は左右の瞳孔の間の距離(mm単位)です。メガネのレンズの光学中心を瞳の位置に合わせるために必要な数値です。成人の平均的なPDは男性で62〜64mm、女性で59〜60mm程度とされています。
PDは左右別々に記載される場合(例:R 31mm / L 32mm)と、合計値で記載される場合(例:63mm)があります。合計値の場合は2で割って左右それぞれの値を算出します。
ADD(加入度数)
ADD(Addition)は遠近両用メガネを作る際に使われる数値です。遠くを見るための度数と近くを見るための度数の差を表しており、プラスで表記されます。老眼が進むほどADDの値は大きくなります。遠近両用メガネが不要な場合は空欄です。
処方箋の主要項目:SPH(近視・遠視の度数)、CYL(乱視の度数)、AXIS(乱視の角度)、PD(瞳孔間距離)、ADD(遠近両用の加入度数)。これらの数値が正確でないと、かけ心地や見え方に問題が出ます。
度数が合っていないサイン
今使っているメガネの度数が合っていない場合、以下のような症状が出ることがあります。
目が疲れやすい:度数が強すぎると「過矯正」の状態になり、目に余計な負担がかかって疲れやすくなります。
頭痛がする:度数のずれは眼精疲労を引き起こし、それが頭痛の原因になることがあります。
ピントが合いにくい:度数が弱すぎると、見たい距離にピントが合わず、ぼやけて見えます。
肩こりや首の痛み:見えにくさを補おうとして不自然な姿勢をとることで、肩こりや首の痛みが出ることがあります。
これらの症状がある場合は、眼科を受診して度数の再測定を受けることをおすすめします。目の度数は時間の経過とともに変化するため、1〜2年に1回は度数をチェックする習慣をつけましょう。

度数を正確に測るためのポイント
度数測定の精度を上げるために、以下の点を意識しましょう。
コンタクトレンズを外してから測定する
コンタクトレンズを装用した状態では、正確な度数が測れません。眼科やメガネ店で度数測定を受ける場合は、事前にコンタクトレンズを外しておきましょう。理想的にはソフトレンズなら測定の3日前、ハードレンズなら1週間前から外しておくと、角膜の形状が自然な状態に戻って正確な測定ができます。
体調の良いときに測定する
睡眠不足や疲労がたまっているときは、目のピント調節機能が低下して正確な度数が出にくくなることがあります。なるべく体調が良いときに測定を受けましょう。
用途を伝える
メガネの用途(PC作業用、運転用、日常用など)を伝えることで、その用途に最適な度数を提案してもらえます。特にPC用と運転用では最適な度数が異なる場合があります。
メガネの度数は個人の目の状態に合わせて処方されるものです。他人の処方箋や度数データを流用してメガネを作ることは危険です。見え方に問題が出るだけでなく、眼精疲労や頭痛の原因になることもあります。
Q&A:メガネの度数に関するよくある質問
Q. メガネの度数はコンタクトレンズと同じ?
A. メガネとコンタクトレンズでは、レンズと目の距離が異なるため、同じ度数にはなりません。一般的にメガネの度数の方がコンタクトレンズの度数より強めに出ます。メガネからコンタクトに切り替える場合やその逆の場合は、改めて度数の処方を受けてください。
Q. 度数はどのくらいの頻度で確認すべき?
A. 1〜2年に1回は度数をチェックすることをおすすめします。特にお子さんや若い方は度数の変化が大きい場合があるため、年に1回は確認した方が安心です。見え方に違和感を感じたら、時期に関係なく早めに受診してください。
Q. 処方箋の有効期限はある?
A. メガネの処方箋には法的な有効期限はありませんが、一般的に発行から半年〜1年程度を目安に使うことが推奨されています。度数は時間とともに変化する可能性があるため、古い処方箋でメガネを作ると度数が合わないリスクがあります。
Q. 度数が0.25刻みなのはなぜ?
A. 人間の目が感じ取れる度数の差を考慮して、0.25ディオプトリー(D)ずつ調整するのが世界標準となっています。これより細かい刻みにしても実感できる差が小さいため、0.25刻みがもっとも実用的とされています。
まとめ
メガネの度数を確認するもっとも確実な方法は、眼科を受診して処方箋をもらうことです。処方箋にはSPH(近視・遠視の度数)、CYL(乱視の度数)、AXIS(乱視の角度)、PD(瞳孔間距離)などの項目が記載されており、これらの数値が正確でないとメガネのかけ心地や見え方に問題が出ます。
目が疲れやすい、頭痛がするなどの症状は度数が合っていないサインかもしれません。1〜2年に1回は度数をチェックして、快適なメガネ生活を送りましょう。

