コンタクトレンズを初めて使う方にとって、レンズのつけ方・外し方は最初の大きなハードルです。「目にものを入れるのが怖い」「うまく外せなくてパニックになった」という声は少なくありません。
でも安心してください。正しい手順とちょっとしたコツを押さえれば、コンタクトレンズの着脱は誰でもスムーズにできるようになります。慣れてしまえば数秒で完了する作業です。
この記事では、ソフトコンタクトレンズを中心に、つけ方・外し方の基本手順から、よくあるトラブルの対処法まで詳しく解説します。

コンタクトレンズをつける前の準備
コンタクトレンズを清潔に装用するために、つける前の準備がとても大切です。以下のステップを毎回きちんと行いましょう。
手をしっかり洗う
コンタクトレンズに触れる前は、石鹸で手を丁寧に洗ってください。特に指先の汚れをしっかり落とすことが重要です。ハンドクリームや化粧品が指に残っていると、レンズに油分が付着してくもりや不快感の原因になります。
手を洗った後は、繊維が付着しにくいタオルやペーパータオルでしっかり水気を拭き取りましょう。濡れた手でレンズを扱うと滑りやすくなり、取り扱いが難しくなります。
レンズの状態を確認する
パッケージやケースからレンズを取り出したら、破損や汚れがないか目で確認します。傷や欠けがあるレンズは使用せず、新しいものに交換してください。
裏表を確認する(ソフトレンズ)
ソフトコンタクトレンズには裏表があり、間違えて装用すると異物感や視力の低下を感じます。指の腹にレンズを乗せて横から見たとき、きれいなお椀型になっていれば表(正しい向き)です。縁が外側に反り返っている場合は裏返しになっています。
レンズのパッケージに「123」などのマークが印字されている製品もあります。正しい向きで数字が読めれば表向きです。

コンタクトレンズの正しいつけ方
準備ができたら、以下の手順でレンズを装用しましょう。利き手にレンズを乗せて作業するのがやりやすいです。
ステップ1:レンズを指に乗せる
利き手の人差し指の腹にレンズを乗せます。レンズが指の中央に安定するように、指先をやや上向きにするのがコツです。
ステップ2:目を大きく開く
レンズを乗せた手の中指で下まぶたを引き下げ、もう一方の手の人差し指で上まぶたを引き上げます。指をまつげの生え際に当てると、しっかり目を開くことができます。鏡をまっすぐ見て、黒目が目の中央に来るようにしましょう。
ステップ3:レンズを黒目に乗せる
鏡を見ながら、レンズをゆっくりと黒目の上に乗せます。怖くて目をそらしてしまう場合は、レンズではなく鏡の中の自分の瞳を見るようにすると、自然とまっすぐ見ることができます。
ステップ4:ゆっくりまばたきをする
レンズが目に乗ったら、指を離してゆっくりまばたきをします。レンズが黒目の上で安定し、視界がクリアになればOKです。
レンズがなかなか目に入らないときは、一度深呼吸をしてリラックスしましょう。焦って何度もトライすると目が充血して逆に入りにくくなります。5分以上かかる場合は少し休憩を入れてから再チャレンジしてください。

コンタクトレンズの正しい外し方
コンタクトレンズの外し方も、慣れるまでは難しく感じるものです。基本の手順を覚えて、焦らずに行いましょう。
ステップ1:手を洗う
つけるときと同様に、まず手をしっかり洗います。外すときも清潔な手で行うことが大切です。
ステップ2:目を大きく開く
利き手の中指で下まぶたを引き下げ、反対の手で上まぶたを押さえて目を大きく開きます。
ステップ3:レンズをずらして外す
利き手の人差し指でレンズを黒目の下(白目の部分)にゆっくりずらします。白目の部分でレンズが少しシワになるので、そのまま親指と人差し指でレンズの下端をやさしくつまんで外します。
レンズを直接黒目の上でつまもうとすると、角膜を傷つけるおそれがあるので避けてください。白目にずらしてからつまむのが安全な外し方の基本です。
外した後のケア
1DAYタイプの場合はそのまま捨てます。2WEEKやマンスリータイプの場合は、外したらすぐに洗浄液でこすり洗いし、ケースに入れて保存します。外したレンズをそのまま放置すると乾燥して使えなくなるので注意してください。

コンタクトレンズが外れないときの対処法
コンタクトレンズが目に張りついて外れないことは珍しくありません。パニックにならず、以下の方法を試してみてください。
目薬をさす
目が乾燥してレンズが張りついている場合は、コンタクトレンズ対応の目薬を数滴さしてから再度試してみてください。涙が出ることでレンズが動きやすくなります。防腐剤フリーの人工涙液タイプがおすすめです。
まばたきを繰り返す
何度かゆっくりまばたきをして、涙が出るのを促します。レンズが十分に潤うと、ずらしやすくなります。
レンズがずれて見つからない場合
レンズが白目の方にずれて見当たらない場合でも、コンタクトレンズが目の裏側に入り込むことは構造上ありません。落ち着いて鏡を見ながら目をゆっくり動かすと、レンズの位置が確認できます。目を上下左右に動かしてレンズの端を見つけたら、指でゆっくり黒目の方に戻してから外しましょう。
どうしても外れない場合
15分以上試しても外れない場合は、無理に外そうとせず眼科を受診してください。無理に取ろうとすると角膜を傷つけるおそれがあります。
爪が長い状態でコンタクトレンズを外すと、目やレンズを傷つける原因になります。コンタクトユーザーは爪を短く整えておくのがおすすめです。
つけ外しを楽にするためのコツ
毎日のコンタクトレンズの着脱をスムーズにするために、以下のコツを意識してみてください。
練習は明るい場所で
照明が暗い場所ではレンズや目の状態が見えにくくなります。洗面所の照明を明るくして、鏡の近くで作業するのが基本です。
装着液を活用する
レンズをつける前に装着液を1〜2滴レンズに垂らすと、目に入れたときのなじみがよくなり、つけた瞬間の異物感を軽減できます。
毎回同じ手順で行う
右目から先につけて右目から外す、といった自分なりのルーティンを決めておくと、左右のレンズを間違えるミスも防げます。特に度数が左右で異なる方は、毎回同じ順番で装着することを心がけましょう。
専用の着脱器具を使う
どうしても指での着脱が苦手な方は、コンタクトレンズ用のつけ外し器具(ソフトレンズ用スポイトなど)が市販されています。眼科やコンタクトレンズショップで相談してみてください。

よくある質問(Q&A)
Q. コンタクトレンズをつけるとき、どうしても目をつぶってしまいます
反射的に目を閉じてしまうのは自然な反応です。まぶたをしっかり押さえることで、閉じようとする力に負けずに目を開けたままにできます。練習を重ねることで徐々に慣れていくので、焦らず取り組んでみてください。
Q. つけたときにしみるのはなぜですか?
手に石鹸やハンドソープが残っていると、レンズに成分が付着してしみることがあります。手洗い後にしっかりすすぐことが大切です。また、レンズの保存液が合わない場合もあるので、しみる症状が続く場合は眼科に相談してください。
Q. メイクの前と後、どちらにコンタクトをつけるべきですか?
コンタクトレンズはメイクの前につけるのが正解です。メイク後にレンズをつけようとすると、化粧品がレンズに付着する原因になります。外すときはメイクを落とす前にレンズを外しましょう。
Q. ハードコンタクトレンズの外し方は違いますか?
ハードコンタクトレンズは、専用のスポイト(吸盤)を使って外す方法が一般的です。または、目を大きく開いて目尻を指でやや引き上げ、まばたきの力でレンズを弾き出す方法もあります。ソフトレンズのようにつまんで外す方法とは異なりますので、眼科で正しい外し方の指導を受けておくことをおすすめします。

まとめ
コンタクトレンズのつけ方・外し方は、正しい手順を理解して練習すれば誰でもできるようになります。大切なのは、手洗いの徹底、裏表の確認、そして焦らずゆっくり行うことです。
外し方については、黒目の上で直接つまむのではなく、白目にずらしてからつまむのが安全な基本です。レンズが外れないときは目薬をさしたりまばたきを繰り返したりして、無理に取ろうとしないでください。
初心者の方は最初の数回で完璧にできなくても心配いりません。毎日少しずつコツをつかんでいけば、そのうち無意識にできるようになります。困ったことがあれば、いつでも眼科医(参考:日本眼科医会)に相談しましょう。
コンタクトレンズの正しい使い方については、SEEDの初めてのコンタクトレンズガイドやアキュビューのメマモリも参考になります。

